成人式の振袖、ずっと実家に置いてありました。
私自身はもう着ることは絶対にないし、他に着る人もいません。
母親には処分してと伝えてあったのですが、処分しにくかったようです。
←30年くらい前の写真(scansnap)
しかも、少し前から、近所の知り合いのお孫さんの成人式に着てもらおうなどと言い出しておりました。
一度しかない成人式、自分の母親の振袖を親子2代で着るというのはよく聞きますが、なんのゆかりもない古い着物を着たいと思うでしょうか?
知り合いに勧められたら断りにくいということも起こってしまうかもしれません。
自分にとっては特別なモノでも、他人にとってはガラクタというのはよくある話。
親切がとんでもないおせっかいになってしまう恐れがあるので、そういう話は積極的にしないほうがいいかもしれないよと伝えておりました。
幸い?なことに、そのご近所のお孫さんに着てもらう話はなくなったようです。
そうすると今度は、ことあるごとに場所を取るだの邪魔になるだの言い始めました。
もうなんだか毎回毎回うるさいので引き取ることにしました。
この着物は、もともと母に勧められて、ものすごいローンを組んで私が購入したものです。
どちらかというと支払いが大変だったという負の記憶が大きいです。
それを我が物のように持ち続けて、他人に要らんおせっかいを焼こうとする母に対しても否定的な気持ちがありました。
そんな因縁めいた着物を今度は厄介モノのように言い出すので、さっさと手放したいと思っておりました。
そのままゴミ袋に突っ込んで出してしまおうかとも思ったけど、中古の着物に値段がつくのかどうかも知りたかったし、ネタにもなりそう。
転んでもタダでは起きない根性がムクムクと湧いて「札幌 着物 買取り」で検索しました。
何度か検索して大体3社に絞られました。
まずA社に電話してみます。
「0037」の番号で始まる「ペイパーコール」というサービスがあるのを初めて知りました。
インターネットで調べて電話を掛けた場合、どの媒体を見て電話をしたか拾いきれないので、0037という番号を設置することによって、そこからの着信はwebサイト閲覧経由ということがわかるそうです。
なるほどー 札幌片づけBZも「札幌 お片付け」で検索されてバンバン電話が鳴ってほしいものだ。
着物を査定してほしい旨を伝えると、自宅に訪問して見積もるそうです。札幌の場合は係の方は男性で予約は7月以降とのこと。
うーん、ちょっと気持ちがしぼむ。また電話しますといって終話。
次にB社に電話しました。
B社は出張買取りもしているけど、店舗に持ち込んでもOKとのこと。
札幌市内は中央区はどこそこ、白石区はどこそこと丁寧に教えてくれました。
車で行けそうな場所もあるし、やっぱり自宅に来てもらうより持って行くほうが気楽そうだ。
では、直接持って行く際にはよろしくお願いしますと言って終話。
最後にC社。C社はweb査定しています。必要事項を入力してさらに写真をアップロードして送信しました。
そうすると1時間もたたないうちに電話が来ました。
実物を見る必要があるので宅配で送ることはできますか?とのこと。
送料は会社持ちらしいですが、その分買取り額に反映するのだろうな。
また連絡しますと言って終話。
ということで、私が選んだのは直接持っていけるB社。
THE GOLDさんという買取りのお店です。
許可をいただいて撮影、掲載しております。
綺麗で明るい店内です。
初めてでしたが、とても親切にご対応していただきました。
古い着物ではありますが、敬意を払ってくださる扱い方です。
着物は丈が長いほうが良いそうです。短くすることはできても長くはできないので。
最近の人は腕も長いので、昔の人の体系に合わせた着物は寸足らずの場合が多いそうです。
また、柄なども昔と今はまったく違うそうです。古いモノは難しいそう。
草履などの小物は一度でも使用した場合は値段が付かないそう。
それでも全部まとめてある程度のお値段を付けていただきました。
ありがとうございます。
梅沢富美男さんがイメージキャラクターだそうで、クイズに正解してQUOカードもいただきました。
また、障がい者施設で制作されたというトイレットペーパーもプレゼントしてもらいました。
消耗品はありがたい!写真を撮っていただきました。
居心地が良くて私のアホ話にも付き合ってくれて、とても楽しいひとときになりました。
初めての方のインタビューという動画も撮ってくれたので、THE GOLDさんのサイトに近々私が登場するはずです!(笑)
https://www.the-gold.jp/voice/
着物を査定してくれるところはあまりないので、今回良い経験ができました。
きっと、母はその着物を誰かに着てもらって、誰かの役に立ちたかったのでしょう。
しかし、30年も経った着物を着たいと思う人はいないだろうし、ずっと家の中にしまいこんでいても良いことはひとつもありません。
どういう形であれ、外に出していくほうが確実に何かが動きます。
余談ですが、帰宅した後で息子にその話をし、買取りの値段を当てたらそれ全額あげるよ言ったら、見事ドンピシャで当てやがりました。
なんだそのカンの良さは。
ということで、超タダ働きの1日になりましたが、モノと自分を見つめる良い1日になったのでありました。