北海道札幌市の整理収納アドバイザー「札幌 片づけ BZ（ビーゼット）」

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どこもかしこも散らかっていたり、収納がギュウギュウでなんとかしたい。
と、困っていらっしゃる方に試してもらいたいことがあります。

いきなり全体を整えようとして「一発野郎」に

「さあ、やるぞ！」
と、一大決心をして、家の大手術にとりかかろうとしたとします。
最初は勢いよくスタートするのですが、実際に作業を始めるとなかなか思うように進まないことがよくあります。

あちらこちらひっくり返しさらに散らかり、それとは反比例して勢いはダウンしてしまう…
気が付いたらタイムリミットになってしまい、とりあえず出したモノを押し込んで終了、最悪散らかりっぱなしという場合も。
一気にカタを付けたい気持ちはわかりますが、あちこち手を出して収集がつかなくなることも多いです。

また、家全体がカオスの場合は、どこからどうやって手をつけていいかわからないことも多いです。
なんとなくあちこちをちょこちょこいじって、結局大して変わらない、となってしまう場合も。

意気込んでとりかかったけど、思ったほどのスッキリ感を得られなければ、次へのモチベーションが下がってしまいます。
結果、片付けの「一発野郎」になってしまいます。

ピンポイントで攻める

整理の進め方のひとつの方法、「今日はこれを整理する」と決めて、それ“だけ”を行います。
持ち物の中で多いなと感じているモノで、尚且つあまり思い入れがないモノがおすすめです。

例えば、気が付いたらなんとなく増えていた“マグカップ”
家じゅうのマグカップをテーブルの上に集めます。マグカップはいくつ出てきたでしょうか？
全部集まったら、家族の人数分の個数に絞り、あとは全部処分します。

「え！？残すのは1個だけ？」と思うかもしれません。しかし、マグカップは基本的に1人1個あれば足ります。
コーヒーを飲む時に同時に紅茶を飲むことはあまりないはずです。
「洗い物ができなかった時困る」と言う方がいるかもしれません。その時は使う前に洗ってください。
あまりにも無謀だ！と抗議されてしまうかもしれませんが、私自身、マグカップは家族分の数しか家に置いていません。特に不便もなく暮らせておりますので、試しにやってみてください。
すっきりしたいと思うなら、まずは最小の数にすることに重きを置こう！と、マインドチェンジしましょう。

ということで、まずは1個で暮らせるモノを確実に1個に絞る。これが大切です。

1個に絞るモノの選び方

ポイントは、あまり思い入れがないジャンルのモノであることです。
例えば、陶芸が趣味なら、作品としてマグカップをたくさん所有しているかもしれません。それらはきっと、自分の思い入れが詰まった大切なモノ達です。
そういうモノを辛い思いをして無理に減らそうとするのはナンセンスです。そんなことをしているとますます片付けが嫌になってしまいます。

手始めとして1個に絞るモノを選ぶ時は、「こだわりがない割に妙にたくさんあるモノ」にしましょう。
キッチン用品は1人1個にしやすいモノが多いです。お茶碗、お椀、箸、カトラリー。
それらを、1日1種類と決めて、確実に整理していきます。

1人1個に絞ると何が起こるか？

選び抜いた1個のマグカップは、自分にとってどんな存在ですか？おそらくお気に入りのマグカップでしょう。
さらに、そのお気に入りは今まで使っていたマグカップでしたか？
今まで使っていたマグカップは、景品でもらったものだったり、大して好きでも何でもないマグカップだったりしませんか？
せっかく毎日使うマグカップなのだから好きなものを使いましょう。
1個に厳選したことで、これからは「一番のお気に入り」を毎日使うことになります。

同時に、「使えるから」と言って、さほど気に入ってもいないマグカップをどんどん増やしてしまっていたことにも気が付きます。
商品のおまけとして付いてくることが多いジャンルのモノなので、これからは安易にもらわないようにしようと思うようになります。
さらに、それまでマグカップだらけだった食器棚はすき間ができてゆったりするはずです。その爽快さをぞんぶんに味わいましょう。

選び抜くことはQOLを高めること

このようにポンポイントで確実に進めていくと、モノに対する向き合い方が研ぎ澄まされていきます。
その感覚は一生モノ。
次は何と向き合おうかな、と前向きな気持ちで整理を進めていくことができるようになるはずです。
そこには捨てる苦しさはなく、「自分にふさわしいモノを選ぶ大切な時間」となります。

やみくもにあちこち手を付けて片付けるつもりが散らかりのドツボにハマってうんざりすることもなく、「次」が来ない一発野郎にもならずに済みそうです。