乾燥系の食品や洗剤など、家庭の中には消費してなくなる品があります。
これらの消耗品は、
①購入して家に入ってくる
↓
②ストックとして保管する
↓
③開封し消費する
という流れをたどります。
購入から使い切るまでの期間はどのくらいでしょうか。
品物によって数日、数週間、あるいは数か月とさまざまだと思います。
共通して言えることは、消費のペースに合わせつつ最適な期間で回せばスムーズに管理できるということです。
企業のお話ですが、製造業などには「リードタイム」という考え方があります。
商品・サービスを発注してから納品されるまでの時間や日数のことを指す場合もあります。
納品つまり、売上になって(厳密に言うと入金されて)初めて会社の利益につながります。
これらをテンポ良く進めていくことが重要です。
リードタイムは遅すぎても良くないのですが、早すぎても不都合が生じることもありますので「テンポ良く」が重要です。
家庭の消耗品の購入を仕入と見立てて考えたとします。
その商品は最初ストックとして保管し、やがて開封して使い始めます。(中にはいきなり使い始める場合もありますが)
使い始めるというのは、家の中でなんらかの成果をもたらしている状態です。
例えば、洗剤なら汚れを落とす成果、調味料なら味を付ける成果です。
会社でいうところでは売上→利益に当てはまると考えることができます。
とすると、購入して使用するまでの期間がリードタイムと言えます。
テンポの良い流れが重要とさきほど述べました。
遅いのはまずいというのはなんとなくわかると思いますが、早すぎてもまずい場合があります。
具体的にどんな困りごとがあるかを考えてみます。
◆リードタイムが長いと起こる困りごと
仕入れた材料がいつまでもそのままの状態で製品として製造し販売しなければ利益につながりません。
仕入れた在庫がいつまでもそのままで劣化してしまい廃棄処分となったら、会社にとって損失です。
廃棄にならずとも、いつまでも製品にならなければ売上に繋がりませんし、在庫管理の手間と場所が必要です。
家庭の場合だと、ストック品がいつまでも眠っている状態です。賞味期限が切れることもあります。
◆リードタイムが短すぎると起こる困りごと
リードタイムが短いと在庫が基本的に少なくなります。あるいは在庫を持たない場合もあります。
ここで「最小限の必要な量」これを見誤ると不足を起こしスムーズな流れではなくなってしまいます。
製造現場では、注文など必要な量に対して、生産や物流が追い付いていない状況です。
また不良などのイレギュラーが発生した時に対処しにくくなります。
家庭の場合だと、ストックが切れてしまって、それだけをわざわざ買いに行かなければならなくなったりする状態です。
このように、企業の在庫も家庭のストックも適切な量と適切な流れが求められます。
流れにうまく乗るためには、それぞれの品物について、保管されている期間はどれくらいかを把握するのはとても有効です。
例えば、12ロール入りのトイレットペーパーを使い切るのはどれくらいの期間かを調べます。
平均1か月だとしたら、1か月に1回買い足しすれば良いとわかります。
さらにどのくらいのストックを備えておけば安定(安心)できるか、仮説を立てて量を決めてみます。
「開封して1か月で使い切る」+「手つかずがまるまる1パック(1か月分)あれば安心」=2か月
トイレットペーパーを購入して使い切るまでは2か月分見立てておくのが良さそうだと見えてきます。
にも関わらずストックを使い切るまで1年以上かかりそうな量がある場合は、適切な量ではなくテンポの良いサイクルとは言えません。
①購入して家に入ってくる
↓
②ストックとして保管する
↓
③開封し消費する
この流れをスムーズにするためには、ストックの適切な量と期間を知りテンポ良くまわしていくことが大切です。
①購入して家に入ってくるタイミングで気をつけたいこと
大量に購入してしまうと、一気に在庫の量が増えてしまい置き場所に困ります。
また、購入せずに在庫切れを起こしたままにしておくと使おうと思った時に困ります。
②ストックとして保管する際に気をつけたいこと
保管場所をしっかり決めます。
決めた場所にはラベルを貼って「見ればわかる」ようにしておくと探さずに済みます。
③開封して消費する時に気をつけたいこと
ストックを開封する時は次の購入のタイミングです。
開封時に買い物リストに追加できるようにすると良いです。
これを忘れずに行えるよう、なおかつ「めんどうくさい」と思わずに行える仕組みにすると良いです。