いつも0点ばかりののび太が、ドラえもんが出してくれる便利な道具で100点を取る天才になるというお話がよく出てきます。
そして調子に乗って失敗をしてしまうオチがお決まりのパターン。
ドラえもんを読んだことがある人なら、「のび太は要領が悪いな」とか「いきなり100点なんて極端すぎる」と思ったことがあるのではないでしょうか。
いつも0点なら、最初は30点を目指し、次は50点、次は70点・・と少しずつアップしていけば良いのに、と。
しかしそれだとマンガとして成り立たないから、面白おかしくするために繰り広げられるストーリー展開なのでしょう。
あくまでもマンガの中の展開なのに、実は同じことが片付けの時にけっこう起こっているのです。
極端な変化を望むのは、片付けの場面でもありがちです。
床には足の踏み場もないほどモノが散乱、収納にはモノがぎっしり詰め込まれている現状なのに、インスタに出てくるようなすっきりした綺麗なお部屋をいきなり目指してしまうのです。
綺麗なお部屋を目指すのは良いことなのですが、現実とのギャップが極端すぎていきなり目指すには無理があります。
しかし、「片付け本を読めば叶う」「収納道具を買えばできる」と、魔法の道具のようにスルスルと解決できると思い込んでしまいます。
ちょうど、ドラえもんが秘密の道具を出してきて、のび太がなんの苦労もせず100点を連発する天才になるかのように。
残念ながらそれは幻です。
最終的に100点だとか100%など、自分が理想とする「完璧な状態」を描いたら、まずはもっと手前の低い目標を定めます。
点数なら30点、満足度なら30%というように、すぐに達成できそうな目標です。
家全体を見据えて、各部屋、そして部屋の中、モノひとつひとつ。
そしてそれを確実にこなしていくことが大切です。
具体的には、目の前にある
「テーブルの上の開封していない郵便物」
「引き出しの中にある使っていない景品のボールペン」
「化粧ポーチに入っている試供品」
これらをどうするか?
使うモノとして定位置を決める、使わないなら捨てるなどして処理していきます。
あるいは収納場所を開けて
「クローゼットにある衣類を着ている・着ていないに分ける」
「冷蔵庫の食品の賞味期限をチェックする」
「書類置き場に溜まっている書類を確認して終わっているものを捨てる」
こういった目の前のことを確実にこなしていくことで片付けが進んでいきます。
そうすると目指す100点のうち、最初の1点か2点は取れているのです。
この積み重ねを行っていくことが大切です。
ドラえもんの中でも、日々の学びが大切と気づいて勉強するのび太の姿で終わるシーンが随所あります。
まずは小さな一歩からスタート!